義妹「産んだならすぐ報告して」手術直後の私を責める→夫が確認した“約束”に沈黙

       
体験談
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義妹「産んだならすぐ報告して」手術直後の私を責める→夫が確認した“約束”に沈黙 体験談

夜の病室は静かだった。

機械のランプが、小さく点いたり消えたりしている。

緊急帝王切開を終えてまだ間もなく、体を少し起こすだけでも痛かった。

私は横になったまま、ほとんど目を閉じていた。

そのとき、枕元に置いてあった夫のスマートフォンが震えた。

夫が画面を見る。少し表情が曇った。

「妹から」

私はそれだけで、嫌な予感がした。

「なんで出産報告してないの?」

夫が電話に出ると、向こうから大きな声が聞こえた。

「ねえ、なんで出産したってちゃんと連絡してないの?」

夫が、「今、病室だから声小さくして」と言う。

それでも義妹は続けた。

「親戚から私に『生まれたの?』『連絡ないけど大丈夫?』って来てるんだけど。家族なんだから、普通すぐ報告するでしょ」

私は目を閉じたまま聞いていた。

何を言っているんだろう。

出産前に、「親戚への報告は私がまとめてやるよ」と言ったのは義妹だった。

「私がまとめて連絡するよ」と言ったのは義妹

臨月に入ったころ、家族のグループチャットで出産後の連絡について話したことがあった。

私たちは、出産直後に何人もの親戚へ個別に連絡する余裕があるか分からない。

そう話すと、義妹が、

「じゃあ私が親戚にはまとめて知らせるよ」

と申し出てくれた。

「お兄ちゃんは私にだけ連絡くれればいいから。二人は赤ちゃんのこと優先して」

そのときは、本当にありがたいと思った。

そして出産当日。

深夜に急きょ手術が決まったあと、夫は義妹へ、

「緊急帝王切開になった。終わったらまた連絡する」

とメッセージを送っていた。

手術が無事に終わり、赤ちゃんが生まれたあとにも、

「母子ともに無事。詳しいことは落ち着いたら連絡する」

と送っていた。

義妹からは、「了解」と返事が来ていた。

だから、夫はほかの親戚へ個別に連絡していなかった。

「それ、こっちが悪いことになる?」

夫は電話口で言った。

「ちょっと待って。僕、昨日ちゃんと連絡したよね?」

義妹が一瞬黙った。

「したけど……」

「親戚には自分から伝えるって言ってたよね?」

「でも私もバタバタしてたし」

「それなら、まだ伝えてないって言えばいいじゃん。なんで妻が非常識って話になるの?」

義妹の声が少し小さくなった。

「だって、みんな私に聞いてくるから焦って……」

ようやく話が見えた。

義妹は、夫から出産の連絡を受け取っていた。

ただ、親戚への共有をまだしていなかったらしい。

そこへ何人かから問い合わせが来て、焦った。

そしてなぜか、

「本人たちが連絡していない」

という話にすり替わってしまったようだった。

「本人に電話するのは今やめて」

夫は静かに言った。

「今、妻は手術終わったばかりだから」

義妹が、「でも一言くらい本人から——」と言いかけた。

夫は遮った。「今は無理」

私はその言葉に少し救われた。

電話に出て説明する気力なんてなかった。

夫は続けた。

「出産の報告は僕からする。親戚にも僕がまとめて送る」

「私がやるって言ったじゃん」

「今回はもういいよ。今後もしばらく連絡は僕にして」

義妹は不満そうだった。

「そんな怒らなくても……」

「怒ってるんじゃなくて、今は妻を休ませたいだけ」

少し間があった。

「……分かった」

電話はそこで終わった。

夫があらためて家族へ連絡した

その夜、夫は親族のグループチャットへ短いメッセージを送った。

「本日、無事に出産しました。急きょ帝王切開になりましたが、母子ともに無事です。本人は手術後で休んでいるため、しばらく個別の電話や返信はできません。連絡がある場合は僕にお願いします」

それだけだった。

詳しい経過も、写真も載せなかった。

すぐに返信が来た。

「無事でよかった」
「今はゆっくり休んで」
「返信いらないからね」

私は夫のスマートフォンを少しだけ見せてもらい、また目を閉じた。

それで十分だった。

誰か一人ずつに説明しなくても、必要なことは伝わった。

義妹からもう一度メッセージが来た

翌日。

義妹から夫へメッセージが来た。

「昨日は焦って言いすぎた。ごめん」

夫は、「分かった」とだけ返した。

私には直接連絡は来なかった。

そのほうがありがたかった。

数日後、少し体調が落ち着いてから、

「おめでとう。体調戻ったらまた連絡して」

という短いメッセージだけ届いた。

私は、「ありがとう。また落ち着いたら」と返した。

それ以上はやり取りしなかった。

退院後もしばらく、夫を窓口にした

退院してからも、親族への連絡はしばらく夫に任せた。

赤ちゃんの写真を送るタイミング。

面会について。

こちらの生活が落ち着いているかどうか。

夫が私と相談してから伝える。

誰かから直接、「今から行っていい?」と連絡が来ても、

「今日は休みたい」

と言えば夫が断ってくれた。

以前の私は、

「せっかくお祝いしてくれてるんだから」

と無理をしていたかもしれない。

でも、出産直後に必要なのは、全員へすぐ報告することではなかった。

体を休めること。

赤ちゃんの世話をすること。

今の自分たちに対応できる範囲を決めること。

まずはそれでよかった。

「誰が知らせるか」を決めるだけでは足りなかった

今回、出産前に、

「親戚への報告は義妹がする」

と決めていた。

それでも揉めた。

今振り返ると、「誰が伝えるか」だけでなく、

「いつまでに」
「どこまで」
「本人への直接連絡はいつから」

まで決めておけば、もう少し分かりやすかったのかもしれない。

ただ、それ以上に感じたこともある。

何か予定どおりに進まなかったとき、まず誰かを責める必要はない。

義妹も親戚から問い合わせが来て焦ったのだと思う。

でも、「私がまだ伝えてなかった」と言えば済む話だった。

その焦りを、手術直後の私たちへ向けられるのは違う。

夫がそこで止めてくれたことは、本当にありがたかった。

さいごに

出産直後は、本人が一人ずつ連絡を返せる状態とは限りません。

事前に「誰が家族や親戚へ知らせるのか」を決めておくことに加えて、母子の体調によって連絡が遅れる可能性も共有しておくと、余計な行き違いを減らせることがあります。

そして、連絡が遅れているときに最優先したいのは、「誰のせいか」を決めることではなく、母子が無事なのかを確認することなのだと思います。

出産など大きな出来事の連絡、あなたなら誰を窓口にしますか?

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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