婚約者「海外で暮らすから別れて」僕「書類どおりで清算する」→2カ月後、復縁はお断り

       
体験談
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婚約者「海外で暮らすから別れて」僕「書類どおりで清算する」→2カ月後、復縁はお断り 体験談

婚約してからの数週間、彼女の机に英会話の本が増えた。打ち合わせのたびに「その日は外せない用事ができた」と言われ、式場の見学を何度かずらした。

忙しい時期なんだろう、と思っていた。でも胸のあたりに、説明できない重さが残った。

「海外で暮らすから別れて」

週末のカフェで、彼女は紙のコップを両手で持ちながら言った。

「同僚と海外で暮らす。だから別れてほしい」

どんな同僚なのか、二人の関係は言わなかった。相談もない、一方的な通告だった。

「前から話があって、思い切って彼と暮らすことにしたの。向こうの生活は彼が段取りするから、私、早めに身の回りを軽くしたくて。式場はキャンセルしておいて。ごめん、お願い」

僕はコップを置いて、短くうなずいた。「分かった。じゃあ、契約と領収書を見ながら清算しよう」

「冷蔵庫と洗濯機はわたしに」

その夜、彼女からメッセージが来た。

「冷蔵庫と洗濯機はわたしに譲ってくれない?」

僕がカードで買ったものだ。領収書は全部ファイルに入れてある。

翌日会うと、彼女はさらりと言う。

「申込金はあなたが出してくれたし、そっちで対応してほしい。私、準備でお金かかるから」

準備の費用を理由に、負担を減らしたいだけなのが伝わった。

「申込金は二人の名義で、振り込みは半分ずつだよ」

僕がファイルを開くと、彼女は視線をそらした。式場の申込金の受領書には、僕と彼女の名前が並んでいる。家電の領収書は僕のカード明細と一緒に挟んである。ベッドフレームだけは彼女が買ってくれた。

「契約の紙とレシートで分けよう。式場のキャンセルは名義人の二人で連絡して、費用は規定どおり折半。家電は支払った方のもの。ベッドは君のだよ」

彼女はしばらく黙ってから、「合鍵は出国までは持ってていい?戻れなくなるのは不安で」と言った。保険をかけたいのだと思ったが、僕は拒んだ。

「合鍵は清算の日に返して。やり直すつもりはない」

「書類どおりで清算しよう」

式場に電話すると、担当の人は規約を読み上げてくれた。申込金は返金なし。期日内の解約なので追加のキャンセル料は発生しない。申込金の領収書に記載の名義人が負担者だ。

僕と彼女で式場に出向き、キャンセルの書類に二人の署名を入れた。担当者からは、申込金が返金されないことと、追加のキャンセル料はないことだけを確認した。二人の負担割合は、実際の振込記録をもとに私たちで決めることにした。

その足でファミレスに入り、僕はノートに簡単な合意書を書いた。式場申込金は各自7万5千円の負担。家電は僕が持ち帰る。ベッドは彼女。引っ越し費用は各自持ち。婚約指輪は彼女から返還。互いに今後の請求はしない。二人で署名し、各自で一枚ずつ持った。

彼女は指にしていたリングを外して、レシートの上に置いた。

「本当に、終わりにするんだね」

「君が選んだことだよ。僕も決めた」

合鍵を返してもらい、彼女の荷物を段ボールにまとめた。SNSの共有アルバムも削除した。僕が担っていた段取り、予約の連絡、家賃の管理。全部、手を離した。

「やっぱり戻りたいの」

二カ月後、彼女から電話が来た。

「話せる?」

駅前の喫茶店に来た彼女は、最初の一言までに時間がかかった。

「向こうのビザ、全然進まなくて。同僚も、やっぱり無理だって。私、仕事も辞めちゃったし、住むとこも探さなきゃで。ねえ、やり直せないかな」

海外前提で先に退職していたと、そのとき知った。彼女は自分のスマホを机に置き、メッセージアプリの画面を見せた。相手からの短い連絡。「会社の内示が変わった」「しばらく日本」。理由の説明はなく、その短い連絡だけだった。

僕は首を横に振った。

「もう合意書にサインして終わった。戻るつもりはない」

彼女は「分かった」と言い、ストローを握りしめた。僕は会計を済ませて店を出た。LINEはその場でブロックした。

その後、僕の暮らし

週末に友だちと山に行った。帰り道、スーパーの袋を片手に、自分の部屋の鍵を開ける。

式場のファイルは、本棚の一番下に入れたままにした。見るたびに思い出すのは、あのとき書いたノートの一枚。紙に書いた分だけ、僕は身軽になった。

一人で暮らす段取りを取り戻して、仕事の予定も前より立てやすくなった。次の誰かのためじゃなく、まず自分の毎日を整えることから始めている。

さいごに

別れ話の最中でも、契約、予約、立替金は感情と分けて記録し、清算する必要があります。関係が変わったときに備えて、あなたなら何を文書や明細として残しますか?

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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