常連客「笑ってよ、連絡先は?」→先輩「私が承ります」で救われた話

       
体験談
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常連客「笑ってよ、連絡先は?」→先輩「私が承ります」で救われた話 体験談

商業施設のカフェで新人として働き始めてすぐ、私はある時間帯が怖くなりました。エスプレッソの音、ミルクの香りは好きなのに、その時間だけ気が重い。理由は、同じ男性が来るたびにかけてくる一言でした。

「笑ってよ」「連絡先ちょうだい」

初めは世間話だと思って受け流していました。でもその人は、毎回「もっと笑ってよ」「連絡先教えて」と食い気味に言ってきます。

「仕事中なので、お伝えできません」

そう答えると、露骨に眉をひそめる。「なんだ、愛想ないね」。

昼のピーク前に来る常連で、注文も覚えました。だからこそ、レジに立つたびに身構えるようになっていきました。できるだけ距離を取り、会釈と定型の言葉だけにしても、向こうは踏み込んでくるのをやめない。ある日、レジに立った私の喉がつまって、声が出ませんでした。

先輩「私的な要求はお断りします」

その瞬間、先輩バリスタがすぐ横に立ちました。

「ご注文は私が承ります。スタッフへの私的な要求はお断りしています」

落ち着いた声でした。男性は口をつぐみ、ブラックを一つだけ頼んで去りました。

終業後、店長に呼ばれて、言われた言葉や時間帯を一つずつ伝えました。店長はメモを取り、「今後その方を一人で担当させないこと、困ったときはレジ裏の呼び出しボタンを押すことにしよう」と決めてくれました。

翌日、店長がカウンターに立つ時間を作り、来店したその男性に伝えたそうです。「同じ行為を繰り返した場合は、利用をお断りします」。

「一人で対応しなくていいから」

次の出勤日、入口にその人の姿が見えただけで肩がこわばりました。先輩がそっと横に立ち、「一人で対応しなくていいから」と目で合図してくれます。

男性は私と先輩が並んでいるのを見ると、黙って商品名だけを告げ、代金を支払い、商品を持って帰りました。私は、個人のがんばりや気合いじゃなくて、店全体の決まりと仕組みで守られているんだとやっと実感しました。

その後も、私が一人になるシフトの並びは避けてもらい、もしもの時のボタンの場所も再確認。エスプレッソの香りを、また心地よく感じられるようになりました。

さいごに

客からの私的な要求を、スタッフ個人の我慢だけで処理させない仕組みが必要です。あなたの職場では、困った客への合図、交代、記録の手順を決めていますか?

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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