夫「俺の子じゃない?」私「先生に聞く?」出産直後、胸に抱きゾッ →担当医の確認で絶句したワケ

       
体験談
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夫「俺の子じゃない?」私「先生に聞く?」出産直後、胸に抱きゾッ →担当医の確認で絶句したワケ 体験談

分娩台から病室に移ったばかり。胸の上で小さく息をする娘の体温が、まだ夢みたいに熱かった。
夫は興奮しているのか、落ち着かない足取りでベッド脇をうろうろ。私の胸のうずく痛みと、ふいに走った違和感だけが、やけにくっきりしていた。

「俺の子じゃない?」——凍った空気

「……ねぇ、その子、俺の子じゃない?」

夫の口から出た瞬間、部屋の空気が音を立てて固まった気がした。

「は?」と声は出たけど、体はこわばって娘を抱きしめる手に力が入る。夫は続ける。「だってさ、髪が多いし、鼻も違うし。俺の家系、みんな薄いのに」——そう言って肩をすくめ、冗談のつもりなのか笑ってみせた。

笑えない。私は笑えない。

そばで新生児のケアをしていた助産師さんが、ちらりと夫を見た。白衣のポケットから聴診器が少しのぞいている。私は自分の鼓動のほうがよっぽど大きく響いているのを感じて、深呼吸した。

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「産毛だよ」「むくみだよ」を無視して…

妊娠中、母親学級で聞いた話を思い出す。生まれたてはむくんで顔が違って見える。産毛も残っている子がいる。頭の形だって産道を通って変わる。

その場で私は静かに言った。「じゃあ、先生に聞こう。いま、ここにいるから。しっかり見てもらおうね」

夫は「いや、そんな大げさな」と笑い飛ばすが、笑いは空回りだ。助産師さんが小さくうなずき、扉の外にいる担当医を呼んでくれた。

「説明しましょう」医師の淡々とした声

入ってきたのは、私の妊娠初期からずっと診てくれていた医師。穏やかな目元で、まず娘のバンドと私のバンドを確認する。「お二人の識別バンド、番号一致してますね。取り違えはありません」

それから、タブレットを開き、妊娠中のエコー写真を表示した。指先でズームしながら、医師は淡々と話す。「ここ、鼻の根元のライン、妊娠24週のときから変わっていません。生まれたてはむくみで丸く見えますが、数日で引きます。髪の量も個人差。産毛(うぶげ)がしっかり残る子もいます。遺伝は“傾向”であって、個々で違いますよ」

助産師さんも、やわらかい声で続ける。「出産直後は大仕事を終えたばかり。赤ちゃんの顔はこれからどんどん“その子の顔”になっていきます。いまは安全に産まれてきてくれたことがいちばん」

私は、医師の指が示すエコーの小さな横顔と、胸にいる娘の横顔を見比べた。確かに、同じラインだった。

「……ごめん」青ざめた夫の一言

夫の顔から血の気が引いていくのがわかった。さっきまでの軽口は消え、視線が泳ぐ。

医師は表情を変えずに、静かに釘を刺す。「不安に感じるのは自然なことです。ただ、産後直後のお母さんに不安をぶつける言い方は、誰のためにもなりません。疑問は私たちにいつでもどうぞ。説明するのが私たちの仕事です」

その言葉に、夫はやっと私を正面から見た。「……ごめん。俺、バカだった。ほんとに、バカだ」

私は頷くだけにした。許すとか、責めるとか、その言葉を口にする気力はなかった。ただ、娘の背中をトントンしながら、体に染み込んでいた緊張が少しずつ解けていくのを感じた。

退院までの数日で変わったこと

それからの数日、夫は別人みたいだった。おむつ替えの講習に真剣に参加し、抱っこの仕方を何度も助産師さんに確認する。夜間の授乳の合間に私の水を用意し、ナースコールをためらっていた私の手を押して「呼ぼう」と背中を押す。

夜の病室で、保育器のライトが小さく光る。夫はスマホのメモに“次の授乳何時/おむつ何回”と書き込み、慣れない手つきで哺乳瓶を洗っていた。扉の向こうを通る看護師さんに会釈をしながら、何度も深呼吸しているのが見えた。

退院の日、夫は医師と助産師さんに深く頭を下げた。「あの時は取り乱して、すみませんでした。教えていただいて、本当に助かりました」

医師は「親になるのは、誰でも初めて。分からないことは聞けばいい」とだけ言って、いつもの穏やかな笑顔を見せた。

家に帰ってからの“責任の取り方”

帰宅後、夫は私に改めて謝った。「言葉って、消えないよな。これからは行動で埋める。夜のミルク、俺が担当する」

寝不足の中での約束が、口だけにならないか半信半疑だった私。でも、夫は本当にやり続けた。哺乳瓶の消毒、沐浴の準備、健診のスケジュール管理。洗濯機を回しながら湯温を確認し、夜泣きのたびに飛び起きる。

小さなタスクを積み重ねるうちに、あのときの浅はかな一言は、彼自身の中でも確かに刺さっているのだと分かった。時々、夫は娘の寝顔をのぞきこんで、ぽつりと言う。「最初の日の俺、最低だったな。でも、出会い直させてもらった。もう二度と手放さない」

私は、ようやく笑えた。——そうだね、と。

さいごに

出産直後の軽口は、刃みたいに心に刺さります。けれど第三者の冷静な説明が場を整えてくれることもありますよね。不安は独りで抱えず、まずは「聞く」に変えれば大丈夫。あなたなら、あの一言の前に、何と声をかけますか?

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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