割烹の店主「予算のない方はご遠慮を」⇒妻「ここで終わりだね◎」店主が大慌てで謝罪!?

       
体験談
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割烹の店主「予算のない方はご遠慮を」⇒妻「ここで終わりだね◎」店主が大慌てで謝罪!? 体験談

作業帰りの薄汚れた軽バンで、夫と前から気になっていた割烹の前に停めた。
店先の暖簾を上げた店主が、まず車を見てから私たちを見た。
嫌な予感がした。

「予約は? うちはそういう店じゃないから」

「すみません、今夜ふたりで入れますか?」
私が声をかけると、店主は鼻で笑ったように見えた。

「予約は? うちは予約制なんで。飛び込みはやってないんですよ」

「もし空きがあればお願いしたくて。ダメなら諦めます」

返事の代わりに、店主は店の奥の席をちらと見て、私たちの足元と車を順に眺めた。
それから、ため息をひとつ。

「それとね、予算のない方はご遠慮ください。うちは安くないんで」

言葉より先に、夫の肩がこわばったのが分かった。
店の前にいたほかの客がこちらを見た。

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「作業車で来る感じの方は、うちの客層じゃない」

店主は続けた。

「カードの限度額、大丈夫ですか? コースですし。作業車で来る感じの方は、うちの客層じゃないんですよ」

夫が「帰ろう」と小さく言った。
私もそのつもりだった。
ただ、この店は来月の社内会食の候補に入れていて、先週メールと電話で予算帯やアレルギー対応、席数、請求方法まで確認してある。
担当として、どう扱うかははっきりさせたかった。

「分かりました。今日はやめます」
そう言って一礼し、踵を返しかけて、鞄の名刺入れに手を入れた。

「候補から外します。総務です。名刺、置いていきます」

私は名刺を一枚抜き取り、店主の前に差し出した。

「社の総務で、会食や懇親会の手配を担当しています。来月30名の会食で、こちらを候補に入れていました。いまのやり取りを踏まえて、選定から外します。念のため名刺だけ置いていきます」

店主の目が名刺の肩書きを往復した。
口が開いたまま、言葉が出てこない。

「え、あの……先ほどのは、その、言葉が悪くて。飛び込みは難しいという意味で……」

「予約制なのは理解しています。問い合わせ時にも聞いています。ただ、初めて来た客への言い方は、今日で分かりました」

私は名刺を置き、夫に「行こ」とだけ告げた。
夫が歩き出したのを見て、私は小声で言った。
「ここで終わりだね」

「待って、誤解だって。提案、させてください」

背中に声が飛んできた。

「お二人ならカウンターを空けられます。ご予算に合わせての提案も……。さっきのは本当に言い方で、決して見下したわけじゃ」

夫が振り返りかけたが、私は首を横に振った。

「提案なら、打ち合わせの段階で十分でした。今日の対応も含めての選定です」

店主はカウンター越しに身を乗り出した。

「大口の会食と伺ってますし、貸し切りのご相談もできます。ご担当なら、条件を詰めましょう」

「条件より先に、人への言い方です。社の会食に、安心して来てもらえるかどうか。今回は別の店にお願いします」

店主は口元を引きつらせ、視線を落とした。
「では、また機会があれば……」

「はい。機会があれば」

そう返して、私たちは店をでた。

「30名、任せてよかったよ」上司のひと言

その後、候補に残っていた老舗の食事処に連絡し、下見と打ち合わせをした。
メールの返事は早く、苦手な食材の相談にも真っ先に応じてくれた。
席札と挨拶の札まで用意してくれて、当日は開始前に進行の確認もしてくれた。

会が終わり、会計のときに上司が小声で言った。
「料理も接客もすごく良かった。30名、任せてよかったよ」

私は「助かりました」と返し、店の方にもお礼を伝えた。

数日後、あの割烹の店主から会社の代表番号に電話が入ったと総務の同僚が教えてくれた。
「先日の非礼をお詫びしたい、できれば再検討を、とのこと」

私は同僚に伝えた。
「折り返しは不要で。候補から外した旨と、今後の連絡はメールでお願いします、とだけ伝えて」

同僚が送ったメールの返信は短かった。
「承知しました。またご縁があれば」

夫には、会食が無事に終わった夜、あの店のことを話した。
「やっぱり、最初の一言って大事だね」
夫はうなずいて、「あの時、名刺出したの、気持ちよかった」と笑った。

その後

社内では、会食の満足度が高かったと総務宛に何通もメッセージが届いた。
私は候補のリストに小さくメモを残しただけだ。
「初来店の客への発言に難あり。対応に一貫性なし」

新しい候補探しは続く。
値段や格式も大事だけど、入口での一言が、その店の背骨になると学んだ。
仕事帰りにまた気になる店を見つけたら、軽バンのままでも躊躇なく入ってみるつもりだ。

さいごに

見た目で線を引く一言は、店の価値まで落としてしまいます。選ぶ側も、最初のやり取りを大事な判断材料にしたいですね。入口での対応にモヤッとした経験、ありませんか? あなたなら、どこで見極めますか。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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