大家「来月から家賃+1万5千円。無理なら退去」→相談→弁護士の書面で態度が一変した理由

       
体験談
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大家「来月から家賃+1万5千円。無理なら退去」→相談→弁護士の書面で態度が一変した理由 体験談

玄関ポストに、二つ折りの紙が入っていました。茶封筒でもなく、手書きで「来月から家賃+1万5千円。払えない場合は退去お願いします」とだけ。7年変わらず払ってきたのに、なぜ今、こんな形で?

とりあえず紙を机に置き、契約書と家賃の振込控えを引き出しから出しました。先に、手元の書類をそろえることにしました。

「来月から+1万5千円。嫌なら退去」

夕方、紙に書かれていた番号に電話しました。

「紙、見ました。来月から1万5千円上げるって、どういう理由ですか?」

相手は管理会社ではなく、建物の所有者である大家さん本人でした。

「相場が上がってる。固定資産税も上がった。だから来月から。嫌なら出て行って」

「契約では、金額の変更は話し合い、と書いてあります。来月いきなりは無理です」

「こっちも生活があるんだよ。角部屋でその家賃は安すぎる。他の人も上げたし」

電話はそこで切られました。紙切れ一枚とこの口ぶりで、私だけが押し切られそうになっている。嫌な予感しかありませんでした。

「相場が上がったから」の一点張り

翌朝、私は念のためエントランスの掲示板や郵便受けを見回りました。他の部屋には同じ紙は入っていない様子。帰宅して、契約書の「賃料」のページをもう一度読みました。「変更は協議のうえ」とあるだけで、具体的な金額や時期は書いていない。

このまま直接やり合っても、何も変わらない。私は市役所の住宅相談の窓口に、契約書と紙、振込控えを持って行きました。

住宅相談で言われた「まず契約書」

窓口では、担当の方が契約書をめくりながら聞いてくれました。

「理由の説明や、時期の取り決めが必要です。紙一枚で『来月から』は強引ですね。無料の法律相談で、大家さん宛てに要点を伝える書面を出してもらいましょう」

窓口で法テラスと地域の弁護士会相談を案内され、数日後の相談を予約しました。初回相談では、これまでの家賃の振込控えと、手書きの紙、契約書を見せました。

「大家側は税負担や相場の変化を理由に増額を求めることはできますが、提示された金額が自動的に確定するわけではありません。合意できなければ調停や裁判で判断されますし、従来額を払い続けている借主へ直ちに退去を迫れるものでもありません。まず従来額を支払う意思を示し、根拠資料を求める書面を送りましょう」

私は費用の説明を受けたうえで、書面の作成と発送を依頼しました。専門家を通して要点を整理できたことで、少し肩の力が抜けました。

書面で伝えた「一方的には無理」

数日後、大家さん宛てに送った書面のコピーを、私は受け取りました。そこには、次のような要点がはっきり書かれていました。

・大家側が増額を求める理由と根拠資料を、書面で示すこと。
・提示額に合意していないため、当面は従来額を支払いながら協議すること。
・増額に応じないことだけを理由に、直ちに退去を求めることはできないこと。
・私が従来どおりの家賃を支払う意思を示していること。

私は今月分をいつもどおりの金額で振り込み、「本日、契約どおりの家賃を入金しました。協議は書面でお願いします」と弁護士にメールしました。

大家の「撤回します」

その夕方、インターホンが鳴りました。ドアスコープから見ると大家さん。チェーンをかけたまま応対すると、彼は小さく咳払いをしました。

「この前の紙は撤回します。言い方が強かった。来月から一万五千円という話はいったん取り下げて、根拠を示したうえで改めて相談させてください」

「では、今月は契約どおり振り込んでいます。話し合いは、書面で日程を決めてからにしてください」

「わかった。手紙を出しますね」

短いやりとりで終わりました。強い言葉しかなかった人が、はじめて「話し合い」と言った瞬間でした。

その後、連絡は書面で残すことに

翌週、ポストにきちんと封筒が届き、面談の候補日がいくつか書かれていました。私は弁護士にも共有し、メールで返事を送りました。直接の電話や突撃訪問はやめ、記録が残る形だけにする。たったそれだけで、日常の不安が消えていきました。

面談当日、大家さんは「周辺の募集が上がっている」「修繕費がかさんだ」と事情を話しました。私は家計の状況と、長く住み続けたいことを伝え、段階的な見直しや、修繕計画の説明を求めました。結論はすぐ出さず、双方の宿題を決めて終えました。

少なくとも、あの手書きの紙のようなやり方には戻らない。今月も私は、契約どおりの家賃を振り込み、控えをファイルに綴じました。

さいごに

賃貸条件の変更を告げられても、その場で受け入れる前に、契約書と正式な手順を確認できます。急な値上げを求められたら、あなたはどの資料を持って、どこへ相談しますか?

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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