夜、上の子の学校の連絡アプリが鳴った。
開く前から嫌な予感はあったけど、タップして読む。内容を見て、明日の予定メモを取り出した。午前はもう埋まっている。
「明日14時に全員集合で」
メッセージはこうだった。「明日、14時から16時に保護者全員で教室の清掃・整理に参加ください。幼児連れはご遠慮を」。
私は明日の午後、勤務で休めない。下の子はまだ未就園で、一時預かりは予約いっぱい。夫は出張で不在。
「どうやって行くの」思わず声に出してしまった。
クラス役員さんにアプリで連絡した。「勤務があり、下の子の預け先もなく参加が難しいです」。
返ってきたのは「お子さんのためですから、できる限りで」。
「できる限り」をどう形にするのか。幼児連れ不可の時点で、私の選択肢はほぼゼロだ。
「幼児連れNG…?」の壁
幼児連れ不可で、人手になる自信もない。行けば誰かに負担をかけそうで、でも休めば名簿の「不参加」に並ぶ。それを想像して、ため息が出た。
そこで提案してみた。「当日行けない代わりに、週末に名札のカットやプリントの仕分けなど在宅でできます。材料を取りに行きます」。
役員さんは「先生に確認します」とだけ。数分後、「では金曜の放課後に用紙を取りに来てください」と返信が来た。
金曜は全力で段取りをつけ、下の子を抱えて学校で材料を受け取った。週末、子どもたちが遊ぶ横で、私と夫で名札を切り、書類を束ねた。作業の写真も撮って、月曜の朝に担任へ渡すと「助かりました」と言ってもらえた。
とりあえず形にはなった。でも、毎回「全員で」の言い方が苦しい。全員が平日昼に動ける前提で、しかも幼児不可。現実の家庭は、働き方もきょうだい構成も親の体調もバラバラだ。
「次は期日制にしませんか」
帰り際、校門前で同じクラスの保護者と立ち話になった。彼女もパートのシフトを無理やり動かしたらしい。「こんな連絡、年に何回もあるよね」と言うと、首が同時に縦に動いた。
「一週間のあいだに、できる時間で分担」「当日は参加ゼロでも、別日に作業で帳尻合わせOK」みたいなやり方なら、罪悪感もバトンの受け渡しも、今よりずっと楽になるはず。
学校の事情も分かる。まとめて済ませたい気持ちも分かる。でも「全員」だと、最初から外れてしまう人が必ず出る。今回みたいに代案を出せば何とかなることもあるけれど、毎度の綱渡りはしんどい。
次に同じ連絡が来たら、最初の返信で「期日と方法を選べる形にできませんか」と、具体案を一緒に添えてみようと思う。誰か一人が背負わないやり方を、少しずつ増やしたい。
さいごに
「全員で、明日14時に」は、善意の裏で誰かを置いてけぼりにします。働く人、下の子がいる人、体調の波がある人…事情は本当にそれぞれですよね。
同じもやもやを抱えた人は多いはず。まずは小さな代案から、言いやすい形で出していけたら。
あなたなら、どんな集め方なら参加しやすいと思いますか?
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。


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