職場に一人はいるのかもしれない——「あなたのためを思って」が口癖の、善意という名の過干渉タイプ。入社して2年、私はその洗礼を毎日受けている。
「野菜が少ないわよ、体壊すよ?」お弁当チェックが日課に
お昼休みに自分のデスクでお弁当を開けると、決まって隣に気配がする。
総務歴25年のベテラン先輩だ。
「あら、今日もお肉多いわね。緑黄色野菜が足りないんじゃない? 若いうちから気をつけないと」
お弁当のふたを開けた瞬間に始まる栄養指導。最初は「気にかけてくれてるのかな」と思っていた。でも毎日となると話は別で、今では蓋を開けるのが少し怖い。
仕事の手順から話し方まで「全部」が対象
お弁当だけなら、まだ笑い話で済む。
先輩の”指導”は仕事にも及ぶ。電話の出方、メールの文末の句読点の位置、コピー機の使い方の順番……。
「そんな自己流じゃダメよ、うちの会社のやり方はこうなの」
会社のルールを教えてくれるのはありがたい。でも、上司から「それで大丈夫」とOKが出た書類を「私が見てあげる」と持っていかれたときは、さすがに言葉が出なかった。
——これ、仕事の話だよね? 私、新卒じゃないんだけど……。
頭の中でそう思いながらも、「ありがとうございます」と受け取るしかない。職場だから、関係を壊すわけにはいかない。
「私だけかと思ってた」同期の一言で判明した事実
先週、同期とランチに出かけたとき、なんとなく愚痴をこぼしてみた。
「あの先輩って、お弁当まで見てくるじゃない。毎日ちょっとしんどくて」
すると同期は箸を止めて、目を丸くした。
「え、私も! 先週ドレッシングの量まで言われた。あと、傘の閉じ方もやり方が違うとか言って直されたよ!」
ーーえ、傘の閉じ方…?
二人でしばらく無言になって、それから同時に笑ってしまった。笑うしかなかった、というのが正直なところだ。
後から聞いたら、同じフロアの後輩も「スマホの持ち方を注意された」と言っていた。
どうやら私だけじゃなく、フロア中の若手が同じように”指導”されていたようだ。
「職場の姑」と何が違うんだろう…
帰り道、ぼんやり考えた。
先輩に悪気はないと思う。本当に「後輩のため」と信じて言っているのだろう。それがまた、モヤモヤをこじらせる。
でも——「あなたのためを思って」は、断る隙をなくす言葉でもある。
義実家の姑が嫁に「料理の塩加減が」「子どもの服装が」と口を出す構図と、どこか似ていると気づいてしまった。職場版・姑問題。職場だから逃げられない分、ある意味もっと厄介かもしれない。
受け流す技術を磨くしかないのかな、と思いながら今日もお弁当のふたをそっと開ける。
さいごに
「あなたのためを思って」という言葉は、受け取る側にはなかなかの重荷になることがある。
悪意がない分、モヤッとした気持ちをどこにも置けなくて、一人で飲み込んでいる人も多いのではないでしょうか。
同期に話して「私も!」と返ってきた瞬間のあの小さな救われた感じ。
——そんな経験、あなたにもありませんか?
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。


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