朝の門の前で、スマホを掲げる声に足が止まる。小さな背中が並んで、ピースやハートの手。私は「早く仕事に行きたいのに」と思いながら、なんとなく輪に混ざってきた。
人付き合いは嫌いじゃない。でも、毎朝の整列と、名前つきでSNSに上がるのだけはモヤモヤしていた。園の公式じゃなく、個人のSNSだ。公開範囲が全体公開になっていることもあって、顔とフルネームが一緒に出るのが引っかかる。それでも「これなら24時間で消えるし…」と流していた。
「集合写真いくよー♪」の朝
仕切るママ友は明るい。合図ひとつで子どももすぐに並ぶ。「タグつけとくね」「アルバム代わりだよ」と笑う。便利だと思う人もいるのは分かるし、私も最初は「はいはい」と子どもを並ばせた。
けれど、朝はとにかくバタバタ。帽子、連絡帳、上履き。門の外で立ち止まる数十秒が、私には長かった。
子が袖を引いて「今日はイヤ」
ある朝、うちの子が私の袖をきゅっと引いた。「今日はイヤ」。しゃがんで目線を合わせると、「毎日並ぶの疲れる。早く園庭で遊びたい。まぶしい日もあるし」と小さな声。
ああ、私だけじゃなく、子どもも無理してたんだ。
私はその場で列から離れた。「今日はごめん。先に行くね」と手を振って、先生にあいさつして教室へ。帰り道で、仕切るママ友にLINEを送った。
「朝は急ぐから、うちは撮影パスにするね。子どもちょっと疲れてるみたい。うちは抜きでいいから気にせず続けてね」
既読はすぐついて、返事は親指のスタンプだけ。強い引き止めがなかったことに、ほっとした。
私は朝の過ごし方を変えた
翌日から登園時間を数分だけ、早くした。門の前で立ち止まらず、荷物を整えて「いってらっしゃい」を言う。それだけで、朝の緊張がぐっと楽になった。
子どもを送って園を出ると、門の外では、今も楽しそうに撮影会が続いている。私はそこを通り過ぎるだけ。目が合えば「おはよう」とだけ交わす。誰かを責めずに、距離を置く。
写真が悪いわけじゃない。残し方や、誰の都合で並ぶかを家ごとに決めればいい。子どもの「今日はイヤ」を拾って、「撮影はパスで」を選ぶ。それだけで、うちの朝は軽くなった。
さいごに
朝の数分って、意外と大きいもの。そこに「みんなに合わせる」を足すか、「自分たちのペース」を守るかで、気持ちの軽さが変わりますよね。無理せず離れる選択、共感した人もいるはず。あなたの家の朝、どんな形が心地いいでしょうか?
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。


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