「いまどきの若い母親は」車内で始まった義母の小言→夫がイヤホンを外して…

       
体験談
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「いまどきの若い母親は」車内で始まった義母の小言→夫がイヤホンを外して… 体験談

夫の実家へ帰省する日の朝、義母も用事を終えて同じ高速バスで帰ると聞き、少し気が重くなった。

夫の実家までは約2時間。子連れなら乗り換えの少ないバスが楽だろうと私が選んだのに、発車前から早くも不安になっていた。

「いまどきの若いお母さんは」

予約したのは4列シート。

窓側に夫、その隣に義母。通路を挟んで私、その隣の窓側に3歳の娘が座った。

バスが走り出してしばらくすると、義母がこちらを見ながら言った。

「最近の若いお母さんは、フリースでお出かけするのね」

普通の会話より明らかに大きな声だった。

「私の時代は、子どもを連れて出かけるなら、もう少しちゃんとした格好をしたものよ」

私が着ていたのは、洗いやすい無地のフリース。

長距離移動で娘の世話をすることを考えて、動きやすさを優先しただけだった。

前の席の人が、一度こちらを振り返った。

私は聞こえなかったふりをした。

義母の隣では、夫がイヤホンをつけて目を閉じている。昨夜遅くまで仕事をしていたので、どうやら本当にうとうとしているらしい。

起こしてまで何か言うほどでもない。

そのときは、そう思った。

「子どもがかわいそう」の連呼

20分ほどすると、義母の話題は私の服から娘のおやつへ移った。

「あら、またお菓子?」

娘に渡したのは、小袋のせんべいだった。

「私はこういう移動のときも、なるべく手作りのものを持たせたけどね。子どもの体って、そういう積み重ねでしょう」

私は、

「今日は移動が長いので、食べやすいものにしたんです」

と答えた。

それでも義母は止まらない。

「それに、普段の話し方もね。小さいうちからちゃんと教えないと。あとで困るのはこの子よ」

そして、

「子どもがかわいそうだと思わない?」

と言った。

その言葉だけが、妙に頭に残った。

服装やおやつの好みなら、まだ聞き流せる。

でも、娘を大切にしていない母親のように言われるのはつらかった。

言い返したくなる。

けれど、静かな車内で言い争うのも違う。

私は娘に飲み物を渡し、頭をそっとなでて前を向いた。

「母親ならこうするべき」

1時間ほどたった頃には、話は家事や夫婦のことにまで広がっていた。

「息子に対しても、ずいぶんくだけた話し方をするでしょう」

義母は言った。

「夫婦でも礼儀は必要よ。母親がだらしないと、子どももそれを見て育つんだから」

さすがに胸の奥が熱くなった。

近くの席からちらちら視線を感じる。

私は時計を見た。

あと1時間。

そう思ってやり過ごそうとしたとき、義母の隣で夫が動いた。

イヤホンを外し、

「何の話?」

とこちらを見る。

私が答えるより先に、義母が言った。

「別に。ちょっとこの子に、母親として——」

そこで夫の表情が変わった。

夫「お母さん、周りにも聞こえてるよ」

夫は義母のほうを向いた。

「お母さん、ちょっと声大きいよ」

義母が口を止める。

夫は声を荒らげずに続けた。

「ここ、家じゃなくてバスだから。周りの人にも全部聞こえてるよ」

義母は一瞬、ぽかんとした。

「私は別に、間違ったことを言ってるわけじゃ——」

「内容の話じゃないよ」

夫が遮った。

「人がいるところで批判するのはやめて」

車内が急に静かになったように感じた。

もちろん、実際にはエンジンの音もあるし、ほかの乗客の小さな話し声も聞こえている。

それでも私には、その瞬間だけ周囲の音が遠くなったように思えた。

義母は黙って窓の外を見た

義母は辺りを見回した。

前の席。

通路の向こう。

少し離れた乗客。

そこで初めて、自分の声がどれほど周囲に聞こえていたのか気づいたようだった。

頬が少し赤くなった。

「……そう」

それだけ言って、窓の外へ顔を向けた。

それから終点まで、義母が私の子育てについて何か言うことはなかった。

バスを降りると、夫が荷物を持ちながら私に言った。

「ごめん。寝てて気づくの遅かった」

「うん」

少し間を置いて、

「言ってくれてありがとう」

と返した。

娘の手を握り、三人でターミナルの出口へ歩いた。

その後、少し変わったこと

あの日から、義母が人のいる場所で私の服装や子育てを批判することはほとんどなくなった。

もちろん、急に何も言わない人になったわけではない。

家では今でも、

「私ならこうするけど」

と口を出すことがある。

ただ、夫も以前より早く反応するようになった。

義母の話が長くなりそうになると、

「お母さん」

と一言だけ言う。

それだけで、義母が、

「はいはい、もう言わないわよ」

と話を止めることも増えた。

私も、以前ほど帰省のたびに身構えなくなった。

次の帰省でも高速バスを予約した。

娘のリュックには、小袋のせんべいとお気に入りの絵本を入れた。

服はもちろん、動きやすいいつもの格好で。

それで十分だと思っている。

さいごに

家族だからといって、人前で何を言ってもいいわけではありません。

長い説明や大声での反論ではなく、

「ここではやめて」

と短く線を引くだけで、場の空気が変わることもあります。

特に義理の家族との関係では、実の子である配偶者が一言伝えてくれるだけで、ずいぶん違うことがありますよね。

人前で家族から批判されたとき、あなたならどのタイミングで、どんな言葉を返しますか?

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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