断捨離で身の回りの不要なものを整理するのに利用してみたい「出張買取」。
だけどいざ利用しようと思うと・・・

「出張買取は便利そうだけど危険じゃないか不安」
「良い業者の選び方が分からない」
そんな人も多いのではないでしょうか。
本記事では、出張買取のメリット・デメリットから、悪質な業者の見分け方や実際のトラブル事例と対処法まで、詳細にご紹介します。納得のいく取引ができるように、安全な業者を見つけましょう。
出張買取とは?メリットとデメリット
出張買取とは、業者が自宅まで訪問し、不要な品物を査定・買取してくれるサービスです。
手間がかからないだけじゃなく買取の幅が広い
大型家具やブランド品、貴金属など、運ぶのが大変なものや、外へ持ち出したくない高級品でも手軽に売却することができます。
手間がかからないことが最大のメリットで、不用品がたくさんある場合や、店舗に行く時間がない忙しい人にとっては非常に便利のサービスです。
買取の幅が広いことも多く、店舗持ち込みでは買取不可の品物でも、出張買取なら買取ってもらえる場合もあります。また、価値が低くて価格が付かなかった商品は処分してくれる業者もあります。
一部に悪質な買取業者がいることも
逆にデメリットは、出張費や人件費がかかるため、買取価格が店舗に持ち込むより低くなりやすいことがあげられます。
さらに、中には強引な買取や悪質な詐欺をはたらく業者もいるため、事前にしっかり買取業者を選ぶ必要があります。
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→電気代を節約するおすすめの方法はこちら出張買取業者が「危険」と言われる理由・事例
そもそも、なぜ出張買取業者は「危険」と言われているのでしょうか。
一部の悪質な業者による被害が報告されている点が、その一因として考えられます。以下に実際によく発生する事例をまとめました。
強引な買取と脅迫
出張買取業者の中には、訪問した際、依頼した品物だけでなく、売るつもりのなかった貴金属やブランド品などの高価なアイテムも強引に買取しようとする業者がいます。
断ろうとすると、恫喝まがいの態度を取られ、威圧的な言動で売却を迫られたというようなケースも。
家族構成などが事前に業者に知られている場合もあり、特に一人暮らしの高齢者や女性が狙われやすいという特徴があります。
複数のスタッフで脅すように買取をせまられ、怖くて断れずに手放してしまう被害も報告されているため、注意が必要です。
相場より低い査定価格の提示
悪質な出張買取業者の中には、売却希望者の知識不足につけ込み、本来の価値よりもはるかに低い査定額を提示するケースがあります。
特に、貴金属やブランド品、美術品や骨董品など、一般の人が正確な相場を把握しにくい品物が狙われやすいです。
「今すぐ売らないと価値が下がりますよ」「ウチ以外に買い取れるところはないと思います」などと急かされ、適正価格を知らないまま、大切な品物を安値で手放してしまうことも少なくありません。
また、はじめは高額査定を伝えておきながら、後になって「よく見たら傷がある」などのいいがかりをつけ、のちに安い金額に修正されるケースがあることも把握しておくと良いでしょう。
無断での持ち去り
出張買取では、業者が査定のために品物を手に取ることが一般的ですが、中には利用者の同意を得ずに一方的に「買取が成立した」として持ち去ってしまうこともあります。
例えば、「査定のために一度お預かりします」と言われ、気付いたら買い取られていたり、契約書を曖昧なまま記入させ、意図しない取引が成立したことにされる悪質なケースなどがあります。
こうしたトラブルを防ぐためには、査定中は品物や査定人からなるべく目を離さないことが大切です。
基本的には同じ部屋や場所にいるようにしましょう。
契約書や書類の内容をしっかり確認し、納得できない場合は毅然とした態度でその場で断ることが重要です。
危険な出張買取業者の4つの特徴と見分け方
具体的には、どのような出張買取業者が危険なのでしょうか。
ここでは、その4つの特徴と、見分け方をご紹介します。
①突然の訪問や強引な勧誘
事前に予約や問い合わせをしていないのに、突然自宅を訪問する買取業者には注意が必要です。
このような業者は、利用者にじっくり考える時間を与えず、その場で契約を結ばせようとするものです。
また、話を進めるうちに本来売るつもりのなかった商品まで買い取らせようとするケースもあります。
「今なら査定だけで粗品をプレゼントしています!」などと強引に家にあがりこむような業者は、利用を断りましょう。
そして今最も警戒すべきは、買取業者と見せかけて、強盗の下見という可能性もあるという点です。
家族構成や居住環境を把握するのが目的の訪問で、闇バイトのニュースなどで話題になったのをご存じの方も多いのではないでしょうか。
こういったケースは非常に危険ですので、突然の訪問があっても、扉を開けずにインターホン越しに対応するのがおすすめです。基本的には、飛び込みの業者は利用しないようにしましょう。
②巡回型トラックでの買取
「不要品を高価買取します!」とスピーカーで呼びかけながら住宅街を巡回するトラックでの買取も、一見便利に思えますが注意が必要です。
こうした業者の中には、会社の実態が不透明なものもあります。
連絡先が不明だったり、固定の店舗を持たなかったりするのです。そのため、買取後にキャンセルしたくても問い合わせ先が分からないなどのトラブルが起こりやすいです。
こうした巡回型の買取は利用しないほうが懸命です。
どうしても利用したい場合は、自宅に招き入れる前に、業者の名前や連絡先をしっかり確認するのを忘れないようにしましょう。
③電話による執拗な勧誘
出張買取の申し込みをした覚えがないのに、突然電話がかかってくる業者も注意が必要です。
このような業者は、一度電話に出てしまうと、断っても何度も連絡をしてきたり、お客さんの都合を考えず、「査定だけでも結構ですので、ご自宅に伺いたい」と強引に約束を取り付けたりすることがあります。
特に、高齢者や一人暮らしの人は狙われやすい傾向にあり、要注意です。
もし何度も営業電話がかかってくる場合は、はっきりと断りましょう。
長時間相手にしないように、途中で電話を切ってしまっても大丈夫です。
それでもしつこい場合は着信拒否を設定した上で、公的機関に相談することをおすすめします。
多くの人とトラブルになっているような悪徳業者のことは、行政もよく把握しているため、対策を教えてくれるはずです。
④不透明な会社情報
信頼できる買取業者は、自社の情報を公式サイトなどでしっかり公開しています。
しかし、悪質な業者は代表者名、連絡先などを曖昧にしたり、存在しない住所など虚偽の情報を掲載したりして、利用者が簡単に調べられないようにしています。
特に、古物商許可証の番号は必ず確認しましょう。
古物商許可証とは、中古品を扱う業者が合法的に営業するために必要な許可です。
信頼できる業者であれば必ず取得しているものであり、これが公開されていない場合は危険信号です。
取引をする前に、業者の公式サイトを確認し、会社情報が明確であるかどうかをチェックしましょう。
出張買取でのクーリングオフ制度と適用条件
出張買取を利用したあと、「やっぱり売るのをやめたい」「査定額が納得できなかった」と後悔することもあるかもしれません。
そんなときに役立つのがクーリングオフ制度です。
自分が消費者として商品を買う場合だけでなく、出張買取の場合も、条件を満たせばクーリングオフを利用することができます。
クーリングオフ制度とは
消費者が意図しないタイミングや内容での取引を行ったことに対してクーリングオフが適用されます。
出張買取の際に契約をした場合でも、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、それをなかったことにできます。
クーリングオフが適用されると、既に取引が終了していても、物品を返却してもらったり、代金を返却することができます。違約金などを支払う必要はありません。
契約後にキャンセルしたいことを伝えると、「出張買取なのでできない規約になっている」などと言ってくる業者もいますが、それは事実とは異なることを把握しておきましょう。
クーリングオフ対象外の買取も
ただ、二輪以外の自動車や家具、大型家電、本やゲームソフト、DVD類などは適用外になったりと、一部注意が必要なケースもあります。
自分が売った品物が条件に当てはまるのか判断に迷う場合は、一度消費生活センターに相談してみましょう。
出張買取ではなく、「宅配買取・店頭買取」の場合にはクーリングオフの対象外です。
これらは自分のタイミングで売却しにいくといった内容になるため適用されません。
出張買取を安全に利用するための10のポイント
出張買取は便利なサービスですが、悪質な業者とのトラブルを避けるためには慎重に対応する必要があります。以下のポイントを押さえて、安全に利用しましょう。
<その1>業界での評判や口コミを確認
出張買取業者を選ぶ時は、インターネットのレビューをチェックし、評判の良い業者や、口コミ数が多い会社を選ぶことが大切です。
Googleマップや口コミサイトの評価、SNSも積極的に活用して情報収集しましょう。
また、電話やメールで問い合わせた際の対応の丁寧さも、信頼できる業者かどうかを判断するポイントになります。口調がぞんざいだったり、メールの返信がないなどの場合は、利用するのをやめましょう。
<その2>事前の相場調査
売却したい品物の市場価格を把握しておくと、適正な査定額を判断できるため、スムーズに買取がすすみます。
インターネットでの価格比較や、他の買取業者の査定を参考にするのがおすすめです。
相場を知らずに売却すると、後で「もっと高く売れたのに」と後悔する可能性があります。特に高価なものは、必ず確認しておきましょう。
ショッピングサイトやフリマサイトで自分が売りたいアイテムの取引価格を確認し、そのスクリーンショットをとっておいて、業者に提示するのも効果的です。
<その3>契約書類を必ず確認
買取の際に提示される契約書には、買取価格や、手数料、返品ポリシーなどが明記されているはずです。
契約内容が不明瞭だったり、重要な情報が抜けていたりする場合は、その場で契約せずに詳しい説明を求めましょう。同時に、キャンセル時の対応についても事前に確認しておきましょう。
きちんとした業者であれば、契約書類の重要さを理解しているため、契約書類のポイントを分かりやすく説明してくれるものです。
曖昧な表現でお茶を濁しているような業者とは、契約を結ぶのをやめたほうが懸命です。
<その4>複数社での査定比較
複数の業者に査定を依頼することで、より適正な買取価格を知ることができます。
業者によって査定額や手数料が異なるため、比較することでより高値で売却できるかもしれません。
悪質な業者は相場よりも大幅に安い査定額を提示することがあるため、注意が必要です。特に高価な品物の場合は、慎重に業者を選びましょう。
<その5>強引な勧誘には応じない
「今売らないと価値が下がる」などと強引に迫る業者に気を付けましょう。
悪質な業者ほど契約を急がせる傾向があるため、その場で決めずに慎重に対応するべきです。
悪徳業者は、恫喝や脅しだけでなく、居座りや泣き落としなど、さまざまな手口を使ってきます。
強引な勧誘を受けたら、「家族に相談しないと決められない」「考えてまた連絡しますね」などと伝えてきっぱり断りましょう。
<その6>身分証明書・資格の提示を求める
買取業者には、出張買取の会社でも、古物商許可証の取得が義務付けられています。
スタッフや査定人が訪問してきた際は、まず最初に身分証明書や許可証を確認し、信頼できる業者かどうかを判断しましょう。
身分証の提示を拒む業者や、「たまたま本日は忘れてしまった」などと言い訳をするような業者は、取引を避けたほうが安心です。
<その7>商品の状態を記録
査定前に、売却予定の品物を写真や動画で記録しておきましょう。
業者が買取額を不当に下げるケースもあるため、そうすることでトラブルを防ぐことができます。
特に、高額な品物や貴重品を売却する際は、業者に引き渡す前に記録を残し、商品の状態を一緒に確認してから査定に入るのがおすすめです。
<その8>査定の様子を記録
査定中のやり取りを録音・メモしておくことで、万が一トラブルが発生した際に証拠として活用できます。
特に、不審な点がある業者の場合、後で「そんな話はしていない」と言われる可能性があるため、記録を残しておくと安心です。
<その9>買取額の支払い方法の確認
買取代金がその場で現金払いなのか、後日振り込みなのかを事前に確認しましょう。
銀行振込自体が悪いわけではありませんが、支払いが遅れる業者や未払いのトラブルも報告されているため、納得した上で契約することが大切です。
<その10>その場での契約を避ける
業者が契約を急がせる場合は警戒しましょう。
「今決めれば特別価格」などの言葉で焦らせるのは、悪質業者の常套手段です。
契約は一度持ち帰って検討し、家族や信頼できる人に相談するのが賢明です。
不安を感じたら、無理に契約しないことが重要です。
出張買取のトラブル事例と対処法
気を付けていても実際にトラブルにあったら、どうすれば良いのでしょうか。出張買取のトラブル事例と、その対処法についてご紹介します。
予定外の商品買取を迫られた場合
出張買取では、最初にこちらから依頼した商品だけでなく、予定外の品まで売るように強引に迫られるケースがあります。
業者に圧力をかけられても、自分の意思をしっかり持ち、「売るつもりはない」とはっきり伝えましょう。
相手が高圧的であると流されてしまいがちですが、曖昧な態度を取ると、さらに押し切られる可能性があります。毅然と対応することが大切です。
それでも業者が引き下がらない場合は、「警察に通報します」と伝えましょう。
また、迷う場合は、その場で即決せずに「検討する時間が欲しい」と伝えても大丈夫です。無理に売らず、一度持ち帰ってじっくり考えましょう。
査定額が極端に低い場合
市場価格よりかなり低い金額を提示されるリスクもあります。
こうした場合、査定の根拠を細かく尋ねましょう。
特に、「人気が落ちている」といった理由を挙げられた場合、それが本当に正当な評価なのかを確認しましょう。明確な答えが返ってこない場合は、利用者の足元を見てなるべく安く買いたたこうとしている可能性があります。
オンライン査定を利用する、複数の業者に見積もりを依頼するなど、他社の査定と比較することで、不当に安く買い取られるのを防ぐことができます。焦らず、じっくり価格を見極めることが大切です。
キャンセル料を請求された場合
買取成立後に、キャンセルしたいと感じるケースもあるでしょう。
基本的には、前述したクーリングオフの制度を利用できるため、適用条件にあてはまっていればキャンセルすることは可能です。
しかし、中には「査定に時間を使った」「交通費がかかった」などの理由で不当なキャンセル料を請求する業者もいます。
また、正当な理由なくキャンセルした場合は、トラック代や人件費など、業者側に出た損失を請求される可能性があります。
そのようなトラブルを防ぐためには、契約前に書類や公式サイトで、キャンセル料の規定を確認するのが重要です。
もし契約書に記載がなかったり、不当な請求だと感じた場合は、支払う必要はありません。業者の対応が強引な場合は、消費生活センターや行政機関に相談するのも有効です。
買取成立後の注意点
領収書や契約書は必ず内容をしっかり確認して、しばらくは捨てずにとっておきましょう。
万が一トラブルが発生した際、重要な書類となります。
また、住所や氏名などの個人情報が記載されている書類は、確実に回収しましょう。
さらに、業者とのやり取りの記録を残しておくことで、万が一のトラブル時に証拠として活用できます。
出張買取で高く売るためのテクニック
いざ出張買取を利用するとなれば、「なるべく高く売りたい」と考えるのは自然なことです。
同じ商品でも、売り方によって査定額が大きく変わります。
少しの工夫で買取価格をアップさせることができるため、事前の準備をしっかり行いましょう。以下に、高く売るための具体的なテクニックを紹介します。
商品のクリーニング
査定の際、商品がきれいに手入れされているかどうかは、査定額に大きく影響します。
ホコリや汚れがついたままだと、「使用感が強い」「状態が悪い」と判断され、買取価格が下がる可能性があります。
特に、家具やブランド品、貴金属などは、簡単なクリーニングをするだけでも印象が良くなり、査定額アップにつながります。
同じブランドはまとめて査定
同じブランドや年代の商品をまとめて売るようにしましょう。
例えば、ブランドバッグを複数持っている場合は、一つずつ売るよりもまとめて査定に出すことで、業者が「まとめ買い」として高額査定を出しやすくなります。
さらに、シリーズものやセット商品などは、バラバラで売るよりも一緒に出した方が価値が上がることが多いです。
売りたい品はしっかり整理整頓して、外見をきれいにしておくことが、売値をアップさせるための第一歩となります。
付属品や証明書の準備
付属品や証明書が揃っているかどうかで買取価格が大きく変わります。
例えば、ブランドバッグの場合、「ギャランティカード」という証明書があると本物であることが立証され、より高い査定額がつく傾向があります。
さらに、高級時計やジュエリーなどでは、鑑定書や購入時の箱などがあると、買取業者側も正規品であることを確認しやすくなるため、査定額が上がる可能性が高いです。
全部の付属品が揃っていない場合でも、一部だけでも一緒に売ることで、より良い条件で売却できるでしょう。
出張買取を依頼する前に、一度クローゼットや収納スペースを確認し、商品と一緒に付属品が揃っているかチェックしておきましょう。
適切な時期での売却
同じ商品でも、売るタイミングによって査定額が変わることがあります。
特に、季節商品やトレンド商品は、需要が高まる時期に売ることで高価買取につながります。
例えば、冬物は秋頃、夏物は春頃など、使用シーズンの直前に売るのがベストです。需要がピークを迎える前に売却することで、高い査定額を期待できます。
また、新製品が発売される予定のアイテムは、その前に売ってしまいましょう。
旧モデルは価値が一気に下がるため、できるだけ早めに売ることで高値がつきやすくなります。
さらには、年末年始や大型連休前も狙い目です。
多くの人が買い物をする時期は需要が高まるため、買取価格が上がりやすくなります。特に、ボーナス時期や新生活シーズンの3月頃は、引っ越しや買い替えの需要が増えるため、高価買取のチャンスです。
まとめ
今回は、出張買取についてご紹介しました。
店舗に訪問する時間や持っていく手間が省けるため、きちんとした業者を利用すれば、出張買取は大変便利なサービスです。
トラブルも多く報告されていますが、事前にしっかり情報収集をしておけば、悪徳業者を見分けることは可能です。満足のいく結果になるよう、事前に口コミチェックや適性価格の情報収集はしっかり行いましょう。高く売るためのテクニックも、ぜひ実践してみてくださいね。
以上、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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