満員電車に揺られながら、ふと財布の中身を確認してしまう。
小銭入れに残った数百円。今日のランチ代で消える。そんな日が、続いている。
「それくらい自分で出せばいいじゃん」のひとこと
先月、久しぶりに友人と会うことになった。
電車賃は往復で800円ほど。夫に「交通費もらえる?」と聞いたら、返ってきたのはこれだった。
「それくらい自分で出せばいいじゃん。友達に会いに行くんでしょ?」
……そうか、自分で出すものなのか。
でも、私には毎月決まった「お小遣い」しかない。食費も日用品も夫が管理していて、私が自由に使えるお金は月に数千円。そこから交通費を出したら、ほとんど残らない。
おかしいのかな、私。それとも、これが普通なのかな。
「家計のため」って、いつから合言葉になったんだろう
夫が家計を管理しはじめたのは、結婚して半年くらいのことだった。
「二人のお金はちゃんと管理しないと無駄遣いが増えるから」
それはそうだと思った。私もどちらかといえばどんぶり勘定なほうだったし、最初は任せてみようと思っていた。
でも気づけば、食材を買うときもレシートを提出、美容院に行くときも事前に相談、友人へのちょっとしたプレゼントも「それ必要?」と聞かれる。
夫は怒鳴ったりしない。声を荒げることもない。ただ静かに「家計のため」という言葉を使う。
だから私も、強く言い返せないでいた。
電車の窓に映る自分の顔
あの日、友人に会いに行くとき、結局交通費は自分のお小遣いから出した。
電車に乗りながら、窓に映った自分の顔をぼんやり見ていた。
——なんか、疲れてるな。
友人と会えばきっと楽しいはず。でも、この800円のモヤモヤをどう伝えればいいのか、ずっと頭の隅で考えていた。
夫は悪い人じゃないし、家計のことを真剣に考えてくれているのも事実。
——どこからが「管理」で、どこからが「支配」なんだろう。
答えは出ないまま、電車は目的地に着いた。そしてカフェで友人に、思い切ってその出来事を話してみた。
「えっ、それっておかしくない?」
そうなのかな。おかしいのかな。帰りの電車の中でも、今日もまた、答えを探して考えている。
さいごに
怒鳴られるわけでも、ひどい言葉をかけられるわけでもないから、自分の感覚がおかしいのかと思ってしまう。でも「800円のことでこんなに悩む私」を、責める必要はないと思う。自分のお金を自由に使えていますか? そんな問いを、あなたにも届けたい。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。


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